新津工が巻に4-3で9回サヨナラ勝ちし、2年ぶりに初戦を突破した。
3-3の9回裏1死満塁から3番田中大翔遊撃手(3年)が四球を選び、押し出しで決勝点を挙げた。21年夏に3試合連続サヨナラ勝ちでベスト8入りしたチームと同様の粘り強さを発揮した。
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新津工の三塁走者、斎藤孝巳一塁手(3年)が感触を確かめるようにしっかりとサヨナラの本塁を踏む。新津工ナインは控えめに歓喜の声をあげた。
接戦の幕切れは押し出しの四球だった。9回裏1死満塁から3番田中大翔(3年)が選んだ。この回1死から9番斎藤孝が左前打で出塁すると、1番清水日陽中堅手(3年)、2番赤川俊之介二塁手(2年)が連続でバント安打を決めて塁を埋めた。石川浩監督(56)は「『出塁すればいける』と選手に伝えた」と話す。斎藤孝はこの日3安打。1、2番は俊足でバントが得意。3番田中は選球眼がいい。チームの長所がすべて出て、つながった。
三塁手の川内颯也主将(3年)は「じゃんけんで勝って後攻を取ってサヨナラ勝ちがあると思った」と予兆を感じていた。一昨年の夏、新津工は初戦2回戦から4回戦まで3試合連続サヨナラ勝ちで8強入りした。川内らスタメン5人の3年生が当時ベンチ入りしていた。追いつかれても勝ち越しを許さない展開は「雰囲気が2年前に似ている」と川内。サヨナラ3試合中2試合で最終回に複数得点を奪った21年夏の空気を思い出し、ナインのテンションは上がった。
石川監督は「これがうちの試合」とナインをたたえた。今春の初戦2回戦も新潟第一に7-6でサヨナラ勝ち。石川監督が21年春に就任後、公式戦6勝目で、うち5勝がサヨナラだ。「次もこのムードでぶつかる」。川内主将は2回戦(9日)で待つシード校、中越との対戦に視線を向けた。【斎藤慎一郎】
○…サヨナラ勝ちの土台を作ったのはエースの左腕神田将成(3年)だった。直球とスローカーブで緩急をつけ、8安打も3失点でしのいだ。失点した回も「自分をコントロールしながら投げた」と冷静さを失わずに切り抜けた。「エースとして最後まで投げ切りたかった」と気持ちを前面に出した148球完投にバックが応えた勝利だった。

