北越は三条に5-4で接戦を制し、2年連続で4強入りした。2-2の5回、2番・古俣伸太郎左翼手(3年)と3番・佐藤倖平捕手(同)の左翼への2者連続ソロ本塁打で試合の流れを引き寄せた。21日は準々決勝2試合があり、準決勝は23日(すべてハードオフ新潟)で行われる。
鋭い金属音がハードオフ新潟に2度、鳴り響いた。古俣のソロ本塁打で沸いた直後の佐藤倖の打席。1ストライクからの2球目だった。内角の直球をバットがとらえた。「打った感覚は完璧。あとは切れるかどうかだった」と心配も、打球は左翼ポールを直撃した。2-2の同点で迎えた5回、左越えの2者連続のソロ本塁打。「まさか本塁打が2人が続くとは思わなかった」という小島清監督(48)は「最高に盛り上がった」と沸騰するベンチの空気を明かした。
佐藤倖は「初回からしっかりボールが見えていた」と言った。初回2死にはファーストストライクを振り抜き、左中間二塁打。3回1死二塁は左前打で先制点をたたき出した。「ストライクがきたら全部振りにいくという強い気持ちだった」。球場入り前には学校でソフトボール打ちを15分から20分。強く振り切ってきたのが功を奏した。「(5回は)古俣が先頭で本塁打を打ったから流れに乗っていけた」とチームメートの本塁打もパワーの源になった。
試合終了のあいさつ後、佐藤倖は三条の主将・小黒真之介捕手(3年)に声をかけた。「ありがとう。絶対、勝つから」。感謝の言葉と決意を伝えた。2年連続4強で、同校初の甲子園へはあと2勝。小島監督は「1球1球の勝負にこだわっていきたい」と話したが、佐藤倖は「ここまできたら甲子園しかない」と上を見た。【涌井幹雄】
○…先発した三条・岡諒弥投手(3年)は「やりきりました」と胸を張っていた。大会4試合すべてで先発登板し、8強に進んだチームの中で唯一、完投勝利を挙げるなど絶対的エースとしてマウンドに立ち続けた。この日こそ、5回途中4失点で降板し左翼の守備にまわった。打線が奮闘して8回に1点差まで追い詰めた。9回の攻撃中には味方の逆転を信じ、再びマウンドに上がるためにブルペンで準備を進めたが、かなわなかった。「負けたことは悔しいけど、ベスト8まで来られて良かった」。岡の目に涙はなかった。

