昨夏甲子園出場の浜松開誠館が2人の投手リレーでノーヒットノーランを達成し、静岡商を1-0で下した。先発の塚田暖琉投手(2年)が6回を無安打。7回から後を受けたエース松井隆聖投手(3年)も安打を許さず、3年連続の4強に導いた。静岡は日大三島を6-3の逆転で破り、2年ぶりの4強入り。加藤学園と東海大静岡翔洋も勝利し、ベスト4に駒を進めた。準決勝は来月3日に草薙球場で行われる。

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東海大静岡翔洋の入江悠斗投手(3年)が、初完投初完封を飾った初戦常葉大菊川戦に続く完投で、6年ぶり4強に導いた。初回に予選を通じて今大会初失点。2回にも1点を失ったが、崩れなかった。3回以降は丁寧にコースを突いて追加点を許さず、120球で2失点。「真っすぐで押せた。直球に助けられました」と汗を拭った。

追う展開の中、1-2の7回に岸川和広主将(3年)が同点打。8回には先頭の本多渉真内野手(2年)が放った右二塁打から好機を広げ、相手の適時失策で2点を勝ち越した。入江は「3、4点は取ってくれると信頼があったので踏ん張れた」。浜松工打線に9安打を浴びたが、我慢の力投で逆転勝ちを支えた。

エース甘田圭澄投手(3年)の離脱で背番号1を託され、好投を連発。昨秋までのベンチ外から一転、立ち位置は変わり始めた。「代役ではなく、甘田が復帰しても自分が『1』をつけたい」。準決勝の相手は加藤学園。夏に向け、もっとアピールする。