西日本短大付が、3時間12分に及ぶ真夏の大熱戦を制した。日本ハム新庄剛志監督(52)の母校が近大福岡を延長10回タイブレークの末、1点差勝負で逃げ切り勝ち。3年ぶりの決勝進出を決めた。

1-2の7回に1番奥駿仁(はやと)外野手(2年)が“神走塁”を披露。二塁から味方のバント安打で一気に同点のホームを陥れた。決勝は24日、相手は公式戦3連敗中の福岡大大濠に決まった。甲子園切符を懸け、最高のリベンジの舞台が整った。

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感極まった西日本短大付ナインが、雄たけびを上げた。

4-3の延長10回2死一塁。3番手のエース村上太一投手(3年)の目は血走っていた。「ここで抑えないといけなかった」。フルカウントからの9球目。最後は外角スライダーで遊ゴロに仕留めた。気温33度の酷暑の中、3時間12分に及ぶ熱戦を戦い抜いた。1点差の逃げ切り勝ちで、3年ぶりの決勝進出。背番号1は右手を突き上げ、スタンドからの大歓声に応えた。

「応援してくれたみんなへのガッツポーズです」

チームをよみがえらせたのは、1番奥だった。1-2の7回1死から四球を選ぶ。すぐさま盗塁に成功し、得点圏の二塁へ。続く2番が一塁線上へ絶妙なバント安打を決める。相手捕手が捕球で前に出た。ホームが空いたのを、奥は見逃さなかった。「次の塁を常に狙っているので。自分の判断です」。50メートル5秒8の快足を飛ばし、一気にがら空きのホームへ。相手のスキを突く神走塁に「2年生に救われましたね」。新庄監督と高校時代のチームメートだった西村慎太郎監督(52)も手放しでたたえた。

今大会は背番号7も、全6試合で「中堅」で先発。かつて新庄監督も守った定位置を引き継ぐ。偉大な大先輩と直接のつながりはない。趣味のテレビゲーム「パワプロ」で新庄監督をよく使うくらいだ。「肩がすごい強くて。守備範囲も広い。自分も守備範囲は負けたくない」と笑った。

現チームに大先輩のようなタレントはいない。西村監督は「中学の時には有名じゃなかった選手たちばかり。みんなで力を合わせて戦っていきたい」。決勝の相手は公式戦3連敗中の福岡大大濠。現チームも昨秋、今春と2季連続で涙をのんだ。甲子園切符を懸けた大一番、リベンジの舞台が整った。【佐藤究】

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