公立高校が躍進した。石巻工が石巻との「石巻対決」を7-6で制し、秋春連続4強入り。マルチプレーヤーの2番遠藤颯汰内野手(2年)が5打数4安打3打点で打線をけん引した。
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最大の武器が光った。石巻工の遠藤颯は、6回2死二塁で右越えに適時三塁打。「絶対にセーフになってやろうと必死でした」と渾身(こんしん)のヘッドスライディングもみせた。走者がいる場面の全3打席は全て安打。「昔からなぜかチャンスは楽しめる方です」と、持ち前の勝負強さを発揮。スタンドで観戦した、中学時代に指導した石巻シニアの栗田徹コーチは「相変わらず勝負強さは健在です。技術も向上して、本番の強さにも拍車がかかりました」と成長を感じた。
この日は「2番一塁」でスタメン。試合中盤で左翼手に回り、最後は一塁手として勝利を喜んだ。内野手や外野手だけではなく、投手もこなすマルチプレーヤー。それでも「投手で勝負したい」。控えめな性格の遠藤颯だが、内に秘める思いは、誰よりも熱い。
春は05年以来、18大会ぶりの4強。昨年の代は3年生3人のみで、下級生主体のチームだった。この豊富な経験値も、強さの1つだ。準決勝では秋春連覇を狙う仙台育英と対戦する。「ヒットだけではなく、四球でも良いので出塁にこだわっていきたいです」。さらに「ピッチャーとしても勝負したいです」。どのポジションでも万全の準備で、王者に挑む。【木村有優】

