聖隷クリストファーが、参加108校106チームの頂点に立った。
常葉大菊川を4-2で振り切り、2連覇を達成。1回1死満塁、5番小金沢玲雄外野手(3年)が右翼へ高校初本塁打となる満塁本塁打を放った。強烈な先制パンチでエース高部陸投手(3年)を援護。2失点完投の好投を呼び込んだ。2年連続で挑む甲子園は8月1日に組み合わせ抽選会が行われ、5日に開幕する。
◇ ◇ ◇
連覇への道を切り開く“奇跡”のアーチだった。0-0で迎えた1回1死満塁。聖隷クリストファーの小金沢が打席に立つと、1ボールからの2球目。143キロの内角直球をフルスイングした。「真っすぐを狙っていた。打った感触も最高だった」。打球は右翼手の頭上を悠々と越え、スタンド上段で弾んだ。
決勝でのグランドスラムは、県高野連に資料が残る55年以降で初。大一番で飛び出した、うれしい高校通算1号で歴史に名を刻んだ。「もう頭が真っ白。入ったところは見えたけど、そこから覚えていない」と大興奮。田中公隆監督(52)も「2度と起こらない。奇跡」と目を丸くした1発。約4000人の観衆の視線を独占しながら、笑顔でダイヤモンドを回った。
準決勝までの4試合は10打数2安打の打率2割と苦しんだ。決勝前夜、夕食後に約30分間の素振り。「体が突っ込んでしまっていた」課題を意識しながら、黙々とバットを振った。「本塁打はしっかり自分のポイントで打てた。最高の結果が出て良かった」。貴重な4点が高部の完投を呼び、逃げ切りに成功した。
今大会は投手としても2試合の先発を含む4試合に登板し、エースの体力温存にも貢献。酷暑が続く真夏のVロードを支えた。“投打二刀流”は「まだまだチームの力になりたい。甲子園でも投げたいし、ホームランも打ってみたい」。大舞台で続く最後の夏に、胸を躍らせた。【前田和哉】

