智弁和歌山が横浜(神奈川)に25年センバツ決勝でのリベンジを果たし、21年V以来5年ぶりの決勝進出を決めた。
ほれぼれするフォロースルーからの確信歩きだった。1-1の3回無死二、三塁。楠本龍生内野手(3年)がカウント2-0から最速157キロを誇る織田翔希投手(3年)の直球152キロを振り抜くと、打球はそのまま右翼スタンドへ。「真っすぐ一本狙っていこうと。完璧やと思いました」。カウント2-0からは100%真っすぐがくる、というサポートメンバーがとってくれた織田の投球データも活用し、直球に絞って待っていた。
スイング後、確信した楠本は少し余韻に浸るようにその場で打球を見届けると、右手を突き上げながら一塁へ走り始めホームベースまで1周した。0-1で迎え先頭から3連打で同点に追いついた直後、プロ注目右腕からの一発に球場は大歓声に包まれた。
守りでも好プレーを連発し、守備の名手としてもSNS上などで高校野球ファンを賑わせている楠本。グラブは、三塁手・黒川がセンバツで使用していたものを貸りている。「コーチが(楠本の)グラブは取りづらい、(黒川)梨大郎のやつ使いやすいからこれ使えって。それから良くなった」と裏側を語った。
「世間はみんな横浜が勝つと思ってくれてる」と中谷仁監督が口にするほどレベルの高い投打がそろった横浜が優勢かと思われた前評判を覆しての勝利。「決勝で全員が活躍できるように頑張ります」と全員が主役となり頂点をつかみとる。

