パドレスのダルビッシュ有投手(36)が、今季から28年までの6年総額1億800万ドル(約140億円)でパ軍と契約を延長することで合意した。球団が9日(日本時間10日)、正式に発表した。契約最終年となる今オフ、FAとなる予定だったベテラン右腕に対し、42歳となる28年までのプレー機会が保証される、事実上の「生涯契約」となった。
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ダルビッシュに対する期待だけでなく、絶大なる信頼感が、長期の契約延長につながった。昨季以来、パ軍首脳陣は、今オフFAとなるダルビッシュとの契約延長に前向きな姿勢を見せていた。もっとも、今年8月に37歳となるベテランへの6年の長期契約は異例中の異例。42歳となる契約最終年までの保証は、現役を全うするまでの、まさに「生涯契約」だった。
17年オフにレンジャーズからFAとなったダルビッシュは、18年2月にカブスと6年総額1億2600万ドル(約163億8000万円)で契約。20年オフ、複数トレードでパ軍へ移籍した。その後、21年、22年と2年連続で開幕投手を務めるなど、名実ともにエースとしての立場を確立した。昨季は30試合に先発し、自己最多タイの16勝(8敗)を挙げたほか、防御率3・10と抜群の安定感を維持。ポストシーズンでも、2勝1敗、防御率2・88と、エースならではの投球を披露した。
今年3月に開催されるWBCに出場する侍ジャパンへの合流時期に関しても、パ軍はダルビッシュには「特例」を認めた。他国のエントリー選手には春季キャンプ参加を求めたのに対し、ダルビッシュは「一番心配のいらない選手」(メルビン監督)と、全面的な自己調整と大会後の合流を容認した。
42歳となる28年までプレーするとなれば、メジャーの日本人投手としては「史上最年長」となる。メジャー通算100勝まであと5勝、日米通算200勝まで12勝。今回の「生涯契約」こそ、ダルビッシュがもはや「レジェンド」になった証と言っていい。
◆日本人選手の大型契約 ダルビッシュの総額1億800万ドルは、田中将大がヤンキースと14年から結んだ7年1億5500万ドル、ダルビッシュがカブスと18年から結んだ6年1億2600万ドルに次ぎ、契約額で日本選手3番目となる。契約期間は37歳から42歳シーズンまでの6年。日本選手ではイチローがマリナーズと35歳から39歳まで5年契約を結んだ例はあるが、40歳を超えての大型契約は異例だ。
◆40代でプレーした日本人大リーガー 野手では満46歳シーズンの19年までプレーしたイチロー(マリナーズ)が最高齢。投手の最高齢は12年斎藤隆(ダイヤモンドバックス)と17年上原浩治(カブス)の42歳シーズンとなる。イチローも42歳シーズンの15年にマーリンズの野手ながら登板経験がある。先発登板の最高齢は14年黒田博樹(ヤンキース)の39歳シーズンで、40代の先発投手はいない。



