広島が阪神戦で散発4安打完封負けを喫した。体の芯まで冷える天候と同じように、お寒い内容となった。出場機会を得た若手のふがいない結果に、緒方孝市監督(46)の怒りは沸騰。試合後は語気を強め、奮起を促した。開幕まで残り約2週間。当初予定していた戦力の見極め期限を延長し、若手の台頭を待つ。

 雪がちらつく甲子園で、若手が並ぶ広島打線のバットも凍り付いた。先発能見ら阪神投手陣の前に最後までチャンスらしいチャンスすら作れない。6三振のうち4つが見逃し。開幕へ向けアピールを期待した若手の消極性に、緒方監督の怒りは沸点に達した。

 「若手に関してはいいところを見つけようと思っても何もない。ボール球は振るし、ストライクは見逃すし。毎日毎打席打てるわけじゃないんだけど、内容があまりにも寂しい」

 オープン戦で初めて中堅でスタメン出場したドラフト1位の野間峻祥外野手(22=中部学院大)は併殺の後、2打席連続で見逃し三振。6回の打席では1度もバットを振ることなく、8回1死二、三塁の好機では積極的に振りにいくも、最後は阪神のルーキー石崎の直球に手が出なかった。「チャンスで手が出ない、追い込まれたら手が出ないと思われたらいけない。次こそは修正したい」。巻き返しを誓った。

 24年ぶり優勝のため、昨秋から若手育成に力を入れ、チーム力の底上げを図ってきた。しかしこの日の4安打も、梵や石原ら1軍経験者が記録したもの。緒方監督は当初予定していた戦力見極め期限を、明日12日の西武戦から14日のオリックス戦まで延長することを決めた。「結局ベテランの選手に帰ってきてもらわなくちゃ困るというのは残念。ワンチャンスを生かす、ものにする強さを見せてもらいたい」。残り3試合。開幕1軍争いまで、冷め切ってはいけない。【前原淳】