歓迎ムードの拍手を送った虎党も、一気に表情が変わった。1-1の同点で迎えた6回無死一、三塁。阪神ランディ・メッセンジャー投手(33)は5年間、同僚だった広島新井と相対した。初球の140キロ直球を捉えられた。阪神ファンの「ああ~」と絶叫する声とともに、メッセンジャーも打球を目で追った。左翼の頭を越える適時二塁打。勝ち越しを許した。

 その後も連打を浴びた。広島黒田との投げ合いは、黒田本人に右前適時打を打たれてのKO。マウンド上で苦笑いを浮かべるしかなかった。今季の甲子園初マウンドは、今季最短の5回0/3降板。「ビハインドの展開にしてしまった状況で、マウンドを降りる結果になってしまい悔しいです」。直球は高めに浮き、4四死球を与えるなど制球に苦しんだ。

 先発予定だった前日10日は雨天中止となり、スライド登板となった。「流れを変えられるようにしたい」と意気込んだマウンドで精彩を欠いた。「(雨の影響もあって)マウンドは軟らかかった。投げにくさはあったけど、自分の調子が悪すぎた。マウンドのせいにしたくない。いっぱい打たれて、いっぱい点を取られたということ」と責任を背負い込んだ。

 昨年はデーゲームに7試合登板し、6勝0敗と負けなし。3度の完封を飾るなど防御率0・67とめっぽう強かったが、8安打5失点で今季初黒星。チームの再浮上へ、メッセンジャーの復調が欠かせない。【宮崎えり子】

 ▼メッセンジャーがデーゲームで敗戦投手になったのは、13年9月29日中日戦(ナゴヤドーム)以来、2シーズンぶり。昨季は昼間の試合で7試合に登板し6勝0敗、防御率0・67と圧倒的な強みを見せていた(ナイターでは24試合で7勝10敗、防御率4・08)。