3回2死満塁の絶好機。興奮するスタンドの前で、冷静な日本ハム大谷が一振りで決めた。「スライダー、フォーク系統。ピンチだったので、そういう系統になるかなと思った」。1ボールからの2球目、125キロスライダーを狙い通り右翼線へ運んだ。貴重な先制2点適時二塁打は、今季初の適時打。「いいチャンスで打てた」と納得した。

 全体練習が始まる1時間以上も前から、バットを持つ大谷の姿はグラウンドにあった。他の野手よりも「打者」で過ごす時間が圧倒的に少ないため、自ら工夫して練習時間を確保している。今季の目標のひとつ「打者としての出場数増」へ、左腕のロッテ木村から打ったことも大きかった。

 4番中田との打点そろい踏みは、通算13勝1敗と圧倒的な勝率を誇る。「甘い球を1球で打つ。勝負強さがあるし、素晴らしい打者。頼りになる。そういう存在」。後ろを打つ先輩に最敬礼した。