これぞメッセだ。阪神ランディ・メッセンジャー投手(33)が、本拠地甲子園で「らしさ」を取り戻した。ヤクルト戦に先発。打球が右足に当たるアクシデントもはねのけ、7回5安打1失点の力投。前回登板の22日DeNA戦では乱調に加え、打席でのしぐさが物議をかもしたが、力強い投球で今季2勝目や。

 みそぎの投球は甲子園を笑顔でいっぱいにした。メッセンジャーが闘志をむき出しに、ときにはほえ、ときには味方の好守に拍手を送った。

 「初回が一番良かったかな。ボール、ボールでコントロールが悪かった。結果的に7回1失点。四球を出したけど、こんな感じで何とか勝てました」

 前回登板の22日DeNA戦(横浜)で、しぐさが無気力に映るシーンがあった。打つ気を見せなかった見逃し三振。さらに走者を置いた状態でのサインの勘違いによる3球三振。その次戦。助っ人右腕の動向に注目が集まったマウンドだった。勝つしかなかった。

 制球が定まらず、球数は増えていった。苦しんだが勝利のために126球を投げ込んだ。「真っすぐは一番自信のあるボール。ここぞというところで強みのある球が投げられた。粘れたのはそれですね」。力強い直球でヤクルト打線をねじ伏せた。失点は6回の畠山のソロのみに踏ん張った。7回1失点で今季2勝目。3日巨人戦(東京ドーム)以来の白星を手にした。

 今年から甲子園の売店では初プロデュースメニューの「メッセの豚骨醤油ラーメン」が発売された。登板前日にラーメンを食すのがルーティン。投球に欠かさない大好きなラーメンを自身でプロデュースした。「6年も待たせてすみませんという思いだね」。担当者にこだわりを伝え試食もし、大好きな味に仕上げた。いつも応援してくれる甲子園に集う虎党に食べてほしかった。甲子園開幕の7日の発売から5日間で、1000杯以上を売り上げた。2位に2倍の差をつけた。ファンに思いが伝わったのは、マウンドでも同じ。5回2死走者なしでは、成瀬のピッチャー返しが右足の外側を強襲もなんのその。今季、甲子園での初勝利をマークした。

 お立ち台に立つと、大声援に応えた。「今日で何とか勢いをつけて、まだまだ長いシーズン続きますから、チームは悪い状態では決してないので、このままいい状態を続けて頑張っていきたい」。これからも白星を積み上げ、ファンに笑顔を届ける。【宮崎えり子】