早くも連覇へスパートに入った。ソフトバンクが3連勝で貯金を今季最多24とした。オールスターを挟んで当たりの止まっていた柳田悠岐外野手(26)が決勝3ラン。同点の5回2死二、三塁でヤフオクドームの右中間席中段に18号を運んだ。かすかな不安も吹き飛ばし、2位日本ハムに6ゲーム差。連勝を伸ばせば、最短で30日にも優勝マジックが点灯する。
いかにもギータらしい、特大弾だった。黄色に染まったヤフオクドームの右中間スタンド中段へ125メートル弾を届けた。同点の5回2死二、三塁。18号の決勝3ランを突き刺した。
「打った瞬間、本塁打だと思った。完璧でした」。高めの直球をフルスイングした。「ストレス、めっちゃたまっていたんで、めっちゃ発散できました」。打率はリーグ2位だが、試合前まで7月は打率2割3分1厘。地元広島でも行われた球宴2試合でも5打数1安打だった。9戦ぶり、約3週間ぶりの1発。ようやく納得できたスイングに笑顔がはじけた。
この日は自らアーリーワークに参加した。試合開始5時間前から藤井打撃コーチに指導を受けた。藤井コーチは「状態はよくない。疲れがないと言えばウソになる。体幹が硬くなり、可動域が狭くなることで、自分のイメージしている動きとズレが出る」と説明。柳田も「間が取れていない」と悩み、当てにいってゴロになる打席が多かった。必死の特打でヒントをつかみ、素振りで確認。「多少は」と自信を回復し、試合に臨んでいた。
2位に6ゲーム差の独走にも「まだ試合はあるので」と気を緩めないが、12球団トップのチーム打率2割7分1厘の最強打線が、柳田を支えている。「モヤモヤしてますが、ウチさん、デホさん、周りの打者が打ってチームが勝っている。みなさんのおかげでマイペースでやらしてもらっています」。負けが続くと3番打者として焦りも出るが、独走状況の現在だからこそ、自分の打撃に集中し、スランプも長引かない。
今や全国区の人気者になりつつある。疲れもある。不振にも悩んでいる。だが「クーラーガンガン効かせて寝てますよ。暑くて起きるより、寝る方が大事。風邪ひいてもいいくらいガンガンに。明日(23日)は1日休ませていただきます」と、冗談交じりに笑い飛ばす。試合後は、ゲストで来ていたお笑いタレントのダンディ坂野(48)をまねて、ギャグ「ゲッツ!」をテレビカメラの前で披露した。この明るさがあれば、疲れもスランプも吹っ飛ばして、フルスイングで勝利を重ねてくれそうだ。【石橋隆雄】
▼ソフトバンクのマジック点灯は最短で30日。24日からの2カードで(1)ソフトバンクが5試合に全勝し、(2)日本ハムが6試合に全敗したとすると、他の5球団すべての自力優勝の可能性が消える。



