ジュウジュウ燃えてV行進だ。台風接近で中止となった25日広島戦が9月25日に組み込まれ、阪神は9月終盤に10連戦を迎えることが決まった。さらに2連戦が連なる可能性もある「優勝への試練」も重々承知とばかり、和田豊監督(52)は力こぶ。呉昇桓を中心としたリリーフ陣のフル回転やベテラン福留の積極起用も念頭に、十二単(ひとえ)で優勝ロードを練り歩く。
台風がペナントレース終盤の猛虎に試練を運んできた。この日、広島地方は朝から強い雨と風に見舞われていた。正午過ぎ、広島戦の中止が決定。この試合は即座に、予備日だった9月25日に組み込まれた。あらためてスケジュールを見れば試練の程がわかる。同18日からDeNA、ヤクルト、巨人、中日、広島という10連戦が確定したのだ。
和田監督 望むところや! それくらいの気持ちでいきたいね。10連戦となると、リリーフの使い方が難しくなると思うけど、フル回転の時期だし。そうなると、打つ方も頑張って取らないといけないし。そういう戦いになるよな。
例年、ゴールデンウイークなどで9連戦は組まれるが、10連戦以上はまれ。阪神でも11年10月に13連戦をこなして以来、4年ぶりとなる。今回は単に試合が続くだけではない。横浜から甲子園に戻り、再び東京に移動してから名古屋、広島と転戦する。前回3連敗を喫した東京ドームでは22、23日とデーゲーム2連戦を挟む。最も激しい優勝争いが予想される9月終わりに移動を伴う大型連戦を乗り越えなければならない。それでも指揮官は自信に満ちた顔で腕まくりした。
呉昇桓 10連戦? 大丈夫、大丈夫!
リリーフのフル回転を要求した指揮官の期待に、守護神も当然のように応えた。投手だけではない。定期的に休養日を設けてきた福留もフル出場を望まれるだろう。
和田監督 もちろん、終盤のそういうところではね。今やっているようなところとは違うよな。だから、休ませないという話ではないけど、その時の状態にもよる。
指揮官の配慮に対し、38歳のベテランも心配無用の表情をつくった。
福留 それはその時(フル出場)できるように準備していくつもり。
チームトップの18本塁打と驚異的な勝負強さ、高い守備力で右翼を固める3番打者は、ペナントレースのまさにヤマ場で、休むつもりなどなさそうだ。
中止が決まると、全選手がマツダスタジアムで汗を流した。9月8日からの巨人3連戦(甲子園)で1試合でも中止となれば、さらに2試合が連なり最大12連戦の可能性もある。ただ指揮官にも、選手にも、先に待ち受ける大型連戦への悲愴(ひそう)感はない。首位に立つ猛虎は前しか見ていない。【鈴木忠平】
▼阪神の大型連戦 東日本大震災の影響で開幕の遅れた11年に、13連戦を経験。10月4日ヤクルト戦から同16日広島戦までで9勝4敗。80年には9月11日巨人戦~同21日ヤクルト戦に11連戦を行い6勝5敗。93年には10月9日広島戦~同18日ヤクルト戦の10日間で11試合。10日広島戦ダブルヘッダーを含み、6勝5敗。和田監督が就任した12年から昨季まで阪神の最長連戦は各年とも9連戦。
▼10連戦メモ 9月の10連戦は総移動距離2851.2キロ(JR駅起点。今夏の長期ロードは3555.4キロ)。5カードすべてが長距離移動を伴う。期間中の移動は4度あり、19、21、23、25日。このうちデーゲーム終了後の移動が3度ある。現時点で最短のマジック点灯は30日で、最短の優勝決定は9月12日の見込み。ヤクルト、巨人、広島に自力優勝が残る展開で、阪神の10連戦中にセ・リーグの覇権が決まる可能性は高い。



