日本ハム中田翔内野手(26)が、主砲の存在感バッチリの先制打で大谷をアシストした。西武戦の1回無死満塁、左翼フェンス直撃の2点適時打を放った。1回表に大谷が相手4番中村を抑えたその直後、中田はチャンスをしっかりものにした。初回からチームを勢いづけ、菊池を攻略。3連勝で、今季最多としている貯金も21に増やした。

 豪快な一振りで、勝利への道をこじ開けた。1回無死満塁。試合開始早々の絶好機で、中田が先手必勝を体現した。高めに浮き上がってきた149キロ直球のボール球を、身を反らせて強振。弾丸ライナーは左翼フェンスを直撃した。満塁弾まで、あと数十センチの強烈な弾道は決勝の2点適時打。「(スタンドに)入りはしなかったけど(結果的には)良かった」。本塁打にならない悔しさよりも、勝利の喜びが付いてきた。

 待望の仕事を果たした。今季、大谷が投げて勝てなかった5試合は、主砲も沈黙。5試合に限れば打率は1割3分3厘。相手もエース格をぶつけてくる可能性が高い、投手戦濃厚な一戦で振るわずにいた。この日、西武先発は菊池。チーム全体が打ちあぐねていたイメージが強かったが、変えた。「今日みたいな試合運びが出来れば、あとはアイツ(大谷)に任せるだけ」。1回以降は0行進。勝負の分かれ目になった。

 効率的な打撃が、勝負どころで効いている。7月の球宴明けから不振が続いた。直後から持ち味の「本塁打狙い」よりも「単打狙い」の打撃を積極的に取り入れ幅を持たせてきた。本塁打への執着より、チームの勝利が最優先。「打てないときに、どうチームに貢献するかが大事だから」。通算5度の本塁打キングの称号を手にしてきた大阪桐蔭の先輩、西武中村は「無関心」になった。「もう、聞くことないもん」と笑う。首位ソフトバンク追撃へ。主砲の一打で、盛り立てていく。【田中彩友美】