優勝に花を添える偉業にも“王手”だ。ソフトバンク柳田がトリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)に「あと1盗塁」とした。3回にプロ初の三盗を決め、今季29盗塁。すでに32本塁打で、打率は3割6分7厘を保っている。

 2点を追う3回、先頭で左中間へ二塁打。内川、李大浩が倒れ2死になると、楽天バッテリーを足で揺さぶった。松田の3球目に三塁へ盗塁を仕掛けた。捕手の嶋が三塁へ悪送球し、一気に生還。成功の自信を問われ「いやあ」と笑ったが、仕掛けるまでの6球で、先発釜田のモーションをしっかりと盗んでいた。

 工藤監督は「ああいう盗塁をやると、チーム全体でやるんじゃないかという雰囲気になる。相手の(送球も)コントロールを乱していたし」と、相手がいやがる野球を実践した姿勢をほめた。

 9回には1死一塁から30盗塁に挑戦した。内川の初球に二盗を試みた。外角高めの直球を立ち上がりながらつかんだ嶋が二塁ベース上にストライク投球。滑り込んだ柳田の足もしっかりベースに届いたようにも見えたが、タッチアウト。嶋がガッツポーズするほどの真剣勝負にファンが沸いた。

 くしくも首位打者を争う西武秋山が201安打に到達。「すごいですね。僕はヒットは全然及ばない。自分らしくしっかりやっていきます」と話した。3番打者の柳田は打席数が秋山より62打席少なく、安打数は171本。打率では5厘リードしている。

 残りは19試合。「決められればいいと思います」。焦らず30盗塁のチャンスを見定める。【石橋隆雄】