ヤクルトが初戦を落とした。シーズンからフル回転の大黒柱、石川雅規投手(35)を先発に送り出したが、4回につかまった。6連打を浴び3失点。石川にとっても初めての日本シリーズは厳しい結果となった。今日25日の第2戦は、小川泰弘投手(25)で取り返す。
外角低めに投げきった。石川の伝家の宝刀。4回1死走者なし。2ボール1ストライクから、シンカーは悪くないコースに決まったはずだった。しかし、松田は、読んでいたかのように踏み込んで来た。芯で捉えられた。先制を許すソロ本塁打になってしまった。「大事な初戦を任されたのに、追う展開にしてしまい申し訳なかった」と唇をかんだ。
普段ならば、気持ちの切り替えは難しくない。そこから粘るのが石川の真骨頂でもある。だが、そうさせてはくれなかった。1死一、二塁から今宮の中前打を、中堅上田のレーザービームと中村のブロックで失点を防いでもらっても、流れは来ない。高谷のボテボテの三ゴロが適時打となると、続くかつてのチームメート川島にも適時打を許した。歯止めが利かないまま6連打。「ホームランで点を取られた後、切り替えて最少失点で粘らないといけないところで、流れを止めることができなかった」。石川にとっても初めての日本シリーズ。洗礼を浴びた。
決戦前日、真中満監督(44)は予告先発の持ちかけを断固拒否した。石川の起用法を悟られないためだった。現時点で日本シリーズに先発予定の左腕は石川しかいない。第1戦に投げた後、中4日で第5戦にいくのか、中6日で第6戦にいくのかが、カギになると踏んでの決断だった。それは石川を軸に戦うという意思表示でもある。そうして託された第1戦のマウンド。石川も「この舞台に立てる喜びとありがたみを感じている」と意気に感じていたが、結果にはつながらなかった。
ソフトバンク打線は想像以上に強力だった。日本シリーズ初登板初勝利で、次回の登板に弾みをつけたいもくろみは崩れた。「次はシーズン同様のピッチングができればと思う。今日の反省を生かさないといけない」と言った。シーズン同様の投球とは、ピンチを招いても粘る投球。大舞台の雰囲気にも慣れた。次こそはリベンジのマウンドにする。【竹内智信】



