ギータで王手だ! 今日27日の「SMBC日本シリーズ2015」第3戦に向け、ソフトバンクが26日、神宮で前日練習を行った。2戦で9打席1安打と不振の柳田悠岐外野手(27)は、徹底的に振り込んだ。戦いの場は敵地に移るが、シーズンでビジターを苦にしなかったスラッガーの目覚めで、一気の3連勝を目指す。

 神宮の寒空に柳田が何度もアーチを描いた。午後6時から始まったナイター練習。気温15度の中、半袖姿でバットを振り込んだ。汗びっしょりで「暑い。思ったより寒くない」とまさに熱男なコメントだった。

 この日本シリーズでは第1戦の第1打席に左前安打を放った後、8打席安打が出ていない。2四球を選んではいるが、打ち損じて飛球を上げる姿が目立つ。

 フリー打撃では42スイングで15本の柵越え。「うぉお!」と1球ごとに叫び、バックスクリーン左にも豪快に突き刺した。その後の走塁練習中には鳥越内野守備走塁コーチから「走塁練習もいいけど、走者に出るまでの練習をしとけよ」とキツイ冗談で激励された。その言葉の直後にロングティーを行い、「暇やったんで。しっかり捉えるだけ」と、約50スイング右翼席へたたき込み続けた。藤井打撃コーチは「形より直球に差し込まれないように早めにタイミングを取るようにした」と修正ポイントを説明した。

 スタンドに入ったボールは自ら拾いにいった。そこで、神宮の昔ながらの小さな観客席のイスを間近で見た。「うわぁ懐かしい。(広島)市民球場のもこんなんだった」。思い出したのは、少年時代スタンドから野村謙二郎らカープナインに声援を送ったころだった。「いろんな球場でプレーするのが好き」と話すように、今季34本塁打のうち21本をビジターで放っている。李大浩は31本中10本、松田は35本中12本がビジターでのもの。30発トリオで最強のビジター男と言っていい。

 まだ、日本シリーズでの本塁打はない。神宮での本塁打もまだない。「勝てばいい。勝ちたい」。左膝脛骨(けいこつ)の骨挫傷からの回復はまだ完全ではないが、このまま黙っているわけにはいかない。フルスイングで王手をかける。【石橋隆雄】