炎に誓う、火の玉優勝! 広島新井貴浩内野手(38)が12日、鹿児島市内の最福寺で護摩行に臨んだ。
目の前に襲いかかるように2メートルを超える火柱が燃え上がる。紅潮させた顔をゆがませながら、不動明王御真言を叫び続けた。約1時間30分で2000本の護摩木が燃え続けても、読教を続け耐え抜いた。袈裟は火の粉で穴が開いていた。
「何年やってもしんどいし、つらいし、苦しい。でも気持ちが引き締まる。よし行こうという気持ち」
今回で12年連続となる荒行。初めて護摩行を経験したのは、まだ出場機会に恵まれない04年12月だった。翌05年に43本塁打でタイトルを獲得。当時から知る高野山別格本山清浄心院・池口恵観住職はこの日「本塁打王を取ったときのような気持ちになっている」と目を細めた。そして「年齢を重ねてきた。火の玉になってぶつかっていかないといけない」と「全身奉炎(ぜんしんほうえん)」の言葉を授けた。
30日に39歳になるベテラン。昨季は8年ぶり復帰の古巣を背中で引っ張り、今季は残り29本となった2000安打達成に期待がかかる。「目標ではあるが、通過点」と言い切る。さらに「もう1回初心に立ち返りたい。泥だらけになってやる」と続けた。ベテランの気力は、まだまだ燃えたぎっている。【前原淳】
◆護摩行 燃え上がる炎の前で全身全霊を込めて不動真言を唱えることで煩悩を焼き尽くすとされる。新井は金本知憲(阪神監督)の影響から04年12月に初めて経験。今年は2日間で2度行い、過去には4日間で7度行ったこともある。広島緒方監督も経験している。



