【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)18日(日本時間19日)=佐藤直子通信員】オレから主役の座を奪ってみろ! 日本復帰2年目の広島黒田博樹投手(40)が、自宅のある米国で自主トレーニングを公開した。今年がプロ20年目で、日米通算200勝まであと7勝。エース前田健太投手(27)がドジャースに移籍し、開幕投手の最右翼にいるが、「若いピッチャーが出てきた方がいい」とチーム力底上げのため、大役を争う新戦力の台頭を求めた。

 2月で41歳になる大ベテランが、3時間休息なしで体をいじめ抜いた。新年4日から米ロサンゼルスで始動している黒田は、この日もソフトバンク五十嵐らと体幹トレーニングや走り込みなど密度の濃いメニューを消化した。現役続行の決断後、戦闘モードに切り替えて、昨年末からキャッチボールも再開。実績から内定ムードが漂う開幕投手に関する質問を受けると、反応は意外なものだった。

 「(開幕投手の)こだわりはもうほとんどない。生きのいい若いピッチャーが出てきた方がいい。僕がやるよりは、どんどん自分で立候補してやるくらいじゃないと、いけないんじゃないかと思います」

 エース前田がメジャーに移籍した。ファンも首脳陣も当然のように黒田に期待を寄せるが、ベテラン右腕の受け止め方は違った。昨季8年ぶりの広島復帰で感じたのは「本当に潜在能力の高い投手がたくさんいる。伸びしろをたくさん持っている」という、若手投手陣の秘めた可能性だった。簡単に道を譲るつもりはないが「すごく楽しみですし、少しでも手助けができるといい」と、自らを脅かすような若手の出現を待ち望んだ。

 若手を鼓舞しながら、自らに課した目標は「1年間ケガなくローテーションを守ること」。昨季は途中で故障し、フル回転できなかった。「簡単なことじゃないとあらためて感じているが、決めた以上は自分にプレッシャーをかけてやっていくしかない」と、ローテ死守の徹底を誓った。あと7勝と迫る日米通算200勝の大台も、「そこは意識していない。チームに貢献すれば、そういう数字も見えてくる。1年間しっかり投球できれば、おのずとそういう数字になってくる」と通過点を強調した。

 今後はロサンゼルスで調整を続け、2月中旬から宮崎県日南市でのキャンプに合流する予定。「今年は何とか優勝を目指して、みんなで力を合わせてやっていきたい」と、自身にとっても日米通じて初のリーグ優勝を見据えた。