エースの帝王学を学ぶ。広島大瀬良大地投手(24)が22日、マツダスタジアムでドジャースへ移籍する前田健太投手(27)とともに自主トレを行った。海を渡る右腕の練習に取り組む姿勢や考え方を吸収し、エース道を進む決意。周囲の期待に自覚を口にする右腕が今年、新たなエース道を突き進んでいく。

 先輩と同じ青色に袖を通して同じ時間、同じ空間を共有した。キャッチボールの球、1つひとつの動き、練習メニューに対する考え方-。約3時間、大瀬良は前田から直接言葉を聞くわけではなく、何かを吸収しようと世界へ飛び立つその背中を追った

 「キャンプまでの準備期間にどんな動き、どんな考え方を持っているのか。どんどん学べる貴重な時間。マエケンさんの姿を見て、僕が感じるものを吸収できれば」

 自主トレを続けてきた福岡から20日、広島に戻ってきた。直接声をかけられた前田とともに21日から再始動。この日はともにキャッチボールも行った。24日から多くの若手がキャンプ地の宮崎・日南市へ先乗りする中、大瀬良は広島に残る。「自分のやりたいことをやりたい。自分の体とコンディションと向き合いたい」。前田がいることも理由の1つだった。完全習得を目指すチェンジアップの助言も求め「深い感覚を聞いて自分のものにできればいい」と貪欲だ。

 先発再転向する右腕には大きな期待がかかる。緒方監督が「ポスト前田」に指名し、前田からも「来年からはお前が中心にならないとダメだぞ」と直接言葉をかけられている。自覚は十分。今季の目標に昨季の前田と同じ15勝を挙げ、開幕投手にも欲を見せる。

 この日は捕手を立たせて50球投げた。本格投球を経て、キャンプ地へ向かう予定。広島での最終仕上げに世界へ飛び立つ先輩右腕から多くを学び、新たなエース道を作っていく。【前原淳】