早くもベールを脱ぐ。阪神の新外国人マット・ヘイグ内野手(30=ブルージェイズ)がキャンプ初日にランチ特打に臨むことが1月31日、判明した。この日、沖縄入りした主軸候補は、1カ月に及ぶ日本流キャンプを歓迎。外野グラブも携えて準備万全のキャンプインだ。新助っ人が宜野座の主役になる。
キャンプ初日からヘイグの快音が球場に響く。打撃練習は球場グラウンドが静寂に包まれるランチタイム。金本監督がポジションを約束する福留、ゴメスの「クリーンアップ組」に交じって、ヘイグも打撃ケージに入ることが決まった。これまでは多くの「証言」はあったが、ファンにとってはこれが初のお披露目。いやが応でも期待が高まる。
漏れ聞こえてくるのは「中距離ヒッター」としての高評価と誰もが「ナイスガイ」と口をそろえる性格だ。1月29日には甲子園の室内練習場で報道陣シャットアウトのフリー打撃を敢行。助っ人にも公平に厳しい目を向ける片岡打撃コーチに「変な癖がなくて素直にバットが出る。ある程度、練習していましたという感じ」と、言わしめた。
沖縄に降り立ったヘイグはどこまでも「優等生」だった。メジャーとは違い1カ月に及ぶ日本流キャンプも歓迎。「どっちかと言うときっちりと練習できるから、そっちの方がいい。アメリカは時間がなかった。ちょうどいいよ」。ネクタイをきっちり締め、シャツの一番上のボタンまで留めた男は爽やかに笑った。
どんなことがあっても慌てない。本職は内野手だが、チーム方針にはもちろん従う。沖縄には外野用のグラブも持参。「プロではあまり経験がないけど大学ではやっていたからね。チームが外野と考えるならそうするよ」とサムアップポーズだ。
沖縄到着後はメッセンジャーら助っ人仲間と鉄板焼きに直行し、舌鼓を打った。「メッセンジャーやゴメスには日本のことを聞いて、いろんなことを教えてもらった。日本人の選手の考え方も吸収したい」。フレンドリーで勤勉。決して飛ばし屋ではないが、売りは確実性。「アベレージ型打者」の片りんは初日から見せてくれそうだ。【桝井聡】
<阪神主な新外国人野手の2月1日>
◆フィルダー(89年=安芸)雨のため室内練習場で約100スイング。いい当たりは少なかったが、ヘッドスピードの速さで魅了。
◆グレン(95年=安芸)マシン打撃では柵越え2本にとどまったが、下半身をうまく返し、ミートのうまさを見せつけた。
◆グリーンウェル(97年=安芸)メジャー通算1269試合、3割3厘の大物。打撃投手とマシン相手に87スイングでヒット性37本、柵越え5本。
◆スペンサー(05年=宜野座)徹底した右打ちから始め、時折引っ張り左翼スタンドへ。癖のない打撃が光った。
◆マートン(10年=宜野座)雨のため室内練習場で始動。フリー打撃の後で、セーフティーバントを15球。「完璧なよい選手になるためだ」と殊勝に語った。
◆コンラッド(13年=宜野座)ランチタイム特打で右打席29、左26の55スイング。素手でバットを握り、手のひらの感触を確かめながらの始動だった。



