【ピオリア(米アリゾナ州)2日(日本時間3日)=木下大輔】1軍生き残りを目指す新人左腕コンビが火花を散らした。日本ハムのドラフト1位上原健太投手(21=明大)と同2位加藤貴之投手(23=新日鉄住金かずさマジック)が、今キャンプ初のブルペン入り。栗山監督が見守る中で隣同士で投げ合い、目標とする開幕1軍へ、それぞれが最初のアピールに成功した。

 臆することなく、堂々と左腕を振った。7人が投げられるブルペンの右端2つがルーキーのアピールの場。ユニホームをまとっての初投球は、年上の加藤が先陣を切った。「自分のやろうとしていることが出来た」。やや変則的な投球フォームで投げ込んだ。「人を見ず、自分に集中しようと思った」。屋外の“青空ブルペン”で気持ちを集中。風は冷たいものの雲1つない青空の下で、小気味よく捕手のミットを鳴らした。

 約5分後、ドラフト1位左腕の上原が小走りで加藤の右横のマウンドへ向かった。「緊張は全くしなかったですね」。真っすぐに加えて、スライダーやフォークなど全ての持ち球を試した。「(どの球種も)全体的に同じペースで仕上げたいので」。多彩な変化球を生かすため、直球を軸に置きながら意図を持った投げ込み。途中から栗山監督も捕手の後ろへ陣取って視察。「今までとは違ってミスが許されないということは意識していました」と、自分にプレッシャーをかけながらアピールした。

 隣同士で投げ合い、仲良く53球ずつを投じた。チームにとってイキのいい左腕の台頭は積年の課題。栗山監督は「上原は(身長190センチからの)あの角度、左で打点(リリースポイント)の高さは、なかなかプロ野球にいない。加藤も球の出どころが見えにくい。面白い。あの2人は十分勝負できる」と、確信を得た。異国の地で繰り広げられるサバイバルレースに、新人左腕コンビも堂々と本格参戦。生き残りへ好スタートを切った。