広島黒田博樹投手(41)が開幕カードの相手DeNAに、新しいイメージを植え付けた。立ち上がりからカーブを多投。新球チェンジアップも織り交ぜ、緩急を付けた。予定の5回を上回る6回を投げて6安打2失点。上々の予行演習となった。

 新球を試す絶好の機会は1回に訪れた。2死一塁で4番筒香を迎えた。2ボールからカーブでストライクを取り、4球目も緩いチェンジアップ。今度は曲げずに落とし、力のない飛球に打ち取った。自己評価は厳しく「まだまだじゃないですか。もう少し抜けてくれれば」と言うが、畝投手コーチは「武器として十分使える」と高く評価した。

 5回に下位打線に連続適時打を浴びるなど長短4安打を浴びた。「走者を置いて集中力の問題。こういうことも実戦で投げないと分からない。実戦勘を取り戻したい」。課題もあったが、緩急を使った投球に収穫もあった。「状態が良くなっているとは思わないけど、感覚は近づいている」。復帰2年目のシーズンへ、また1つ階段を上がった。

 福山はプロ初盗塁を記録した05年5月17日ロッテ戦以来11年ぶり。二盗した黒田を本塁にかえしたのは、現在監督の緒方の適時打だった。円熟味を増した投球に「ゴロアウトを取る持ち味を出してくれた。芯を外していた。全然問題ない」と絶大な信頼。前回公式戦で7061人だった観衆は、この日1万3082人。直球で押す力投派から変貌した投球で、福山のファンを魅了した。【前原淳】