大谷攻略のカギは初回にある。ロッテは18日、QVCマリンで全体練習を行った。伊東勤監督(53)は25日の開幕戦(QVCマリン)で対戦する日本ハム大谷対策として“立ち上がり”を挙げた。好調な打線に引っ張られ、オープン戦は昨季日本一のソフトバンクと並んで12球団首位タイと勢いに乗っている。この日までに、開幕戦のチケットは前売りだけで完売。大観衆の中、球界屈指の好投手を打ち崩す。

 指揮官の目は厳しかった。伊東監督はベンチ前で報道陣と談笑していたが、特打中の荻野がポーンとフライを上げるのを逃さなかった。「あいつが、あんな打撃をしてたらダメだ」。ゴロを打って俊足を生かすタイプだからだ。屈指の好投手をどう崩すか。1週間後に迫る開幕へ、ピリッとした空気を醸し出していた。

 大谷対策を問われると、すかさず「立ち上がりでしょう」と断言し、具体的に続けた。「球が速いから変化球を狙うのは勇気がいる。ある程度、真っすぐを打たないと。やはり、ボール球を振らないこと。追い込まれたら厳しい。ストライク、ボールを見極めて」と、好球必打を掲げた。

 昨年のデータも正解を示す。初回の13四死球はイニング別で最多。被打率も2割1分1厘と他より高めだ。スキがあるとすれば、初回と言える。伊東監督は触れなかったが、直接対決もそうだった。レギュラーシーズンで大谷に唯一勝った9月2日は、初回に先頭荻野が四球。2番角中が2ランを放ち、6回3得点で土を付けた。

 前日もそう。ソフトバンク打線が大谷から5回6安打4得点。初回は、先頭福田が初球にソロを放ち計3点を奪った。かつて西武でバッテリーを組んだ工藤監督率いる王者も同じスキを突いた。伊東監督は「(映像は)見てないけど、打たれてたね」。考えが正しいと、さらに裏付けられた。

 千葉移転25年目で初めて、開幕戦チケットが前売り完売した。選手会長の岡田が「ファンに勝利を」と意気込む気持ちは、全員同じ。幸い、打線は好調だ。チーム打率(2割8分6厘)チーム本塁打(11本)とも12球団トップ。要の1番打者候補は、荻野、中村といるが、伊東監督は「まだ決めていない。明日からの試合と、その後の練習も見て」と言った。「はまったら打てない」と認める大谷打ちへ、ベストの布陣を考え抜く。【古川真弥】