夢のオーダーで6番鳥谷の打点王!? 阪神がオリックス戦で鳥谷敬内野手(34)を6番に入れるオーダーを試した。金本知憲監督(47)はポイントゲッターとして期待し、自らが広島時代の96、97年に6番を務めて2年連続打点王に輝いたロペスを引き合いに出した。新外国人ヘイグの調子が上がれば、現実味を帯びる並びだ。試合も快勝して、オープン戦勝ち越しを決めた。

 開幕まで残り3試合の状況で、金本監督は大胆な打順を組んだ。本来ならベストオーダーで臨むタイミングだが、まだ組めない。組まないというよりも本当に組めない。うれしい悲鳴だろう。この日のサプライズは「6番鳥谷」だ。同点の6回無死一塁。岸田の直球をライナーで右前にはじき返す。好機を演出し、勝ち越しに導いたが、金本監督は別のシナリオを描く。

 「鳥谷6番は多分、相手が一番、嫌なんじゃないかな。2番と6番の鳥谷は一番、相手が嫌がりそう。(金本監督が)現役の時も、すごい嫌だなと。固定することはないと思う。いろんな状況が出てくるから」

 あくまでオプションの1つだが、十分に現実的なラインアップだ。実現の可能性について、金本監督はまず「ヘイグでしょう」と指摘する。新助っ人が好調なら3番に置くのがベスト。安心してイキのいい1番高山、2番横田との上位打線を組むことができる。その上で、6番鳥谷がクリーンアップの後方から援護射撃できるという算段だ。ヘイグはここまでオープン戦打率1割7分4厘と低調で、見通しが立たないのが現状の「夢オーダー」だが、指揮官には理想像がある。

 鳥谷は昨季、背中への死球の影響で10試合、6番を務めたが、今回の意図はまったく違う。指揮官は「しっかりとクリーンアップで作ったチャンスをかえす役割をしてくれ」と声を掛けた。ズバリ、鳥谷に点取り屋として期待する。広島での現役時を思い起こせば、自らの打順の前後は常に勝負強い6番ロペスがいた。前田や江藤、そして自身を本塁に呼び込むポイントゲッターぶりが鮮明によみがえる。だから、この日も言う。「ロペスだって6番で打点王とったんだから。2年連続打点王は6番打者だから」。主軸の後ろにしぶとい鳥谷がいれば、相手投手も息つくヒマがない。

 すでに2番を試し、今季初めて6番へ。鳥谷も「打順は自分が決めるわけじゃないんで、何番でも任されたところで状況に応じた打撃をします」と話した。過去5度、得点圏打率3割を超えており、クラッチヒッターぶりは折り紙つき。豊富な陣容をそろえるから打線の組み替えも可能だ。鳥谷が初タイトルの打点王に君臨すれば、V奪回もグッと近づく。【酒井俊作】

 ▼ロペス(広島)は96、97年に2年連続打点王。96年は全130試合中105試合でスタメン6番に入った。野村、江藤、前田という高打率の打者を塁に置いて打席に立つことが多く、109打点を稼いだ。翌年97年は4つの打順を掛け持ちしながら、6番ではチーム最多の38試合。リーグ最多の297塁打を記録し、112打点で2年連続の栄冠をつかんだ。