全パのソフトバンク工藤公康監督(53)が「執念のドロー」を喜んだ。
就任1年目の昨年から、球宴の指揮官として3連敗中だった。この日も序盤に先制され、劣勢の展開。スタメン起用した日本ハム大谷の1発から流れが変わった。「すごいな。逆方向にあの飛距離は、うちのギータ(柳田)も飛ばすが、大谷君も匹敵するぐらいスゴイよ」。その瞬間はベンチから思わず身を乗り出した。
球宴前には、勝ちにこだわる全力プレーを期待していた。選ばれたメンバーはそれに応える動きを見せた。「まず負けないことが大事。2試合とも勝ちにこだわった。選手の負けないぞ、という気持ちが出た2試合だった。最初はお祭り気分だが、試合が始まると、みんな、負けるのが嫌い。白熱したゲームになった」。栗山、伊東両監督とも話し合いながら、試合を進めた。MVPのチャンスがある大谷と西武浅村には、打席を多く与えた。
夢の舞台が終わると、明日18日のオリックス戦から後半戦が始まる。工藤監督は球宴中も自らのルーティンは崩さなかった。この日は福岡から移動の後、横浜市内の自宅に戻ったが、そこでもジョギングした。「ゆっくりしてないよ。走ってたから」。トレーニングを継続し、ペナントレース終盤の体力づくりに励んだ。「(球宴で)勝たなかったのは悔しいけどね…」。負けず嫌いの一面をのぞかせ、首位堅持に気持ちを切り替えた。【田口真一郎】



