日本ハム大谷翔平投手(22)が、復帰2打席目にして安打&打点を挙げた。1点を追う5回2死一、二塁。2夜連続の代打出場すると、内角のスライダーに詰まりながらも左翼線に落とす適時打を放った。「(三振だった)昨日も(ボールは)見えていたけど、ついていけてなかったので、今日は何とかヒットにできてよかったです」。左太もも裏肉離れから復帰2打席目。ベンチ、スタンドの期待に、応えてみせた。

 ソフトバンク武田は徹底していた。8球すべて内角。大谷は3球で追い込まれたが、ファウルで粘り、ボール球を見極め、フルカウントまで勝負を持ち込んだ。変化球にあっさりと空振り三振した前夜とは違った。最後も内角、135キロのスライダー。「復帰2打席目であんなにインコースのスライダーを見られると思わなかった。個人的にはいい打席だった」。

 4月8日のオリックス戦。一塁に駆け込んだ際に、左太もも裏を激痛が襲った。故障を抱えた右足首をかばってきたことも一因になった。大きなケガなく続けてきた二刀流に、初めて起こったアクシデントだった。だが、大谷は「上半身だけでホームランを打てるようになって帰ってきます」と話し、トレーニングに打ち込んだ。走ることも、バットを振ることもできない日々。だからこそ「今できることがある」と、ウエートルームに足を運んだ。

 直後にチームは勝ち越しを許し、4連敗を喫した。「取られても追いついたし、いいところはある。勝ちにつながるように、全員で頑張りたいです」。チームを上昇気流に乗せる、完全復活した姿を見たい。【本間翼】

 ▼大谷が5回2死一、二塁から今季初の代打安打を放ち、これが同点の適時安打となった。今季の大谷の打点は試合前までソロ本塁打2本と犠飛で、走者を得点圏に置いた場面では7打席目で初安打。殊勲安打は4月2日西武戦の同点本塁打以来だったが、ここまで打点を記録した3試合は勝利に結びつかず。大谷が打点を挙げた試合で3連敗したのは初めてになる。