膵臓(すいぞう)がんのため、22日に68歳で亡くなった元西武2軍監督の片平晋作氏の通夜が29日、埼玉・所沢の昌平寺別館で営まれた。戒名は「新歸元貫徹晋道居士」。約300人が訪れた。

 辻発彦監督(59)は「寂しい気持ちになりました。早いな、と。昨年もグランドに足を運んでくれて、お元気だったのに」と悲しみに浸った。

 東尾修氏が投げた試合のことが記憶に残っているという。

 「片平さんが一塁を守っていて、思い切りトンネルした。(二塁から)私が追い付いて、アウトにしました。オフに『俺の守備の分まで給料もらえ』と冗談を言われましたね。エラーしたら『すまん』という顔をされていたけど、一塁、三塁はホットコーナー。ボール回し1つでも、盛り上げてくれるプレースタイルでした」と時折、笑みも交えながら、思い出を懐かしんだ。

 解説者としてグラウンドに足を運ぶ片平氏と話すことも多かった。「頭が低い人で、『監督、お話を聞かせて下さい』と、気を使われて。優しい方でした。当然、今年もグラウンドに足を運んでくれると思っていたのですが」と別れを惜しんでいた。

 葬儀・告別式は30日正午から、同所で営まれる。

 ◆主な参列者(順不同) 渡辺久信、新浦寿夫、湊川親方、佐藤友亮、鈴木葉留彦、石井丈裕、伊原春樹、竹下潤、笹川博、嶋重宣、鈴木健、笘篠誠治、辻内崇伸、高木浩之、秋山翔吾、新谷博、秋元宏作、西口文也、豊田清、星野智樹、橋本武広