阪神藤浪が土俵際で踏みとどまった。大勝した試合後、真っ先に感謝が口を突いた。「勝ったのはラッキーです。何とか打線に助けてもらいました」。

 援護してくれた野手陣に報いるためにも耐えた。1点リードの5回は無死満塁の窮地に陥る。絶体絶命でも動じない。155キロを中川大への外角低めへ。完全に詰まらせて、1-2-3の併殺打に抑え、理想の流れだ。

 昨季まで同僚だった大和を迎えるとギアを上げた。初球はこの日最速の156キロ。2球目カットボールで空を切らせ、最後は低めフォークで遊ゴロ。気迫で圧倒し、危機を脱した。5回5失点で今季2勝目を挙げたが「すごく悪かったわけではないけど、投球が淡泊、単調になりすぎていた。あの1イニングだけ、もったいない」と反省した。

 DeNA打線につかまったのは3回だ。1死後、神里、柴田、ソト、筒香に速球を狙い打ちされ、連打で2点を失う。二、三塁で宮崎には初球カットボールが甘くなり、右翼へ逆転3ランを浴びた。5連打は16年7月1日中日戦(ナゴヤドーム)以来、自己ワーストタイ。それでも、耐えた。

 15日楽天戦で407日ぶりの白星を挙げ、再昇格の初戦で連勝だ。金本監督も「コントロールで苦しむのがもうないから大きな安心材料」と評価。そのまま来週からの9連戦での先発に向かう見通しだ。【酒井俊作】