キャプテンのバットが窮地のチームを救った。ソフトバンク内川が先制打を含む2安打3打点と活躍し、柳田が首痛で欠場が続く中、チームの借金を1日で返済した。

 3回だった。2死二塁から左腕辛島のスライダーを左翼線に引っ張った。先制の適時二塁打。「打たされないように、自分のバットが振れるように、多少強引にいった」。胸につけた主将の「C」マーク。キャプテンを意識することなく平常心と闘争心で打線をけん引した。「キャプテンだからと言って特別なことはない。みんなが頑張った1日だと思う」。5回1死満塁ではフルカウントから久保のスライダーに体勢を崩されながらも、三遊間を割った。

 打撃練習ではどんなボールに対しても着地点を決めて打つバットマン。変化球に泳がされても左手のバットコントロールで隙間を抜いた。「何でもいいからとにかく1点が取りたかった」と平然と振り返った。

 前半戦は右膝故障などで離脱もあった。2000安打達成後は「チームの勝利だけに貢献したい」と復調を模索した。ここ10試合で16安打。波に乗れないチームの中、頼れる主砲が、しっかりと正念場の夏に打撃上昇の手応えをつかみつつある。【佐竹英治】