ソフトバンクのジュリスベル・グラシアル内野手(32)が、初の1試合2発で5連勝を導いた。初回は村田をとらえて2戦連発となる先制2号3ラン。1点を追う9回は1死二塁で浦野から逆転3号2ランを放ち、5打点の大暴れだ。17日に1軍に合流してから、チームは負けなしの5連勝。日本ハムに0・5差まで迫り、今日にも2位浮上する。
グラシアルは逆転をあきらめていなかった。1点を追う9回1死二塁。日本ハムの抑え浦野の高めフォークをたたいた打球は、完璧な放物線だった。試合を決める、この日2本目の逆転決勝3号2ラン。「みんながあきらめずに頑張っていた。その姿が今日の結果につながったと思う」。初回にも2試合連発となる先制の2号3ランを打っており、2発5打点。中盤に清宮に打たれた逆転弾で漂った嫌な流れを一振りで断ち切った。
本塁打を打ちダイヤモンドを一周した後、ベンチでナインとハイタッチを交わすと、最後にシャドーボクシングのようなパフォーマンスで喜びを表現する。「リハビリ組にいる時、田代コンディショニング担当がボクシングの動きをトレーニングに取り入れてくれた。ホームランを打ったら、ボクシングの動きをしようかと話していたんだ」。5月末に左手薬指を骨折。7月にキューバ代表として中米カリブ大会に出場するまで、ファームでのリハビリが続いた。「リハビリをサポートしてくれた方たちのおかげでこうやってプレーできている」。感謝の思いを込めた2発だった。
グラシアルがデスパイネに代わって17日に緊急合流してから、チームは負けなしの5連勝だ。今週ぶつかる上位2強相手の6連戦での全勝狙いを宣言している工藤監督もにっこり。「自分が見てても身震いするくらい、みんなが絶対に勝つんだという思いが出ていた。うれしかった。(グラシアルは)土壇場の9回もよく集中して打ってくれた」と興奮気味に振り返った。ついに日本ハムとのゲーム差も0・5に迫り、今日23日も勝てば5月16日以来、約3カ月ぶりに2位浮上する。殊勲の背番号27は、ファンの前で言った。「みなさんのためにも、必ず連覇しようと思います」。クールな顔の裏に熱い思いを隠した助っ人が、逆転Vへの救世主となる。【山本大地】



