ZOZOの前澤友作社長(43)が11日、球団保有の夢をいったん断念することを明らかにした。

同氏は自身のツイッターで「複数の球団オーナー様や野球関係者様との面会を通し、球団保有の可能性を探ってきましたが、近々での球団保有はいったん断念することにしました。すでにその旨をNPB斉藤コミッショナーにも公式にお伝えしております。残念ですが引き続き別の形で野球界に対する応援ができればと思います」とつづった。

さらに「野球少年だった自分が、生まれ故郷千葉を代表する球場に『ZOZOマリンスタジアム』としてネーミングの協力ができること自体が奇跡です。もっと夢を拡げて球団保有も想像しましたが、今回は努力と勉強不足でした。夢は夢として諦めず持ち続けたいと思います」とコメントした。 

「ZOZO」を運営する前澤社長は7月17日にツイッターで「【大きな願望】プロ野球球団を持ちたいです」とし「球団経営を通して、ファンや選手や地域の皆さまの笑顔を増やしたい。みんなで作り上げる参加型の野球球団にしたい。シーズン終了後に球界へ提案するためのプランを作ります。皆さまの意見も参考にさせてください。そこから一緒に作りましょう! #ZOZO球団」とツイート。

プロ野球球団の運営に興味を示して以来、10月9日に日本外国特派員協会に呼ばれ、会見でその思いを明かした。

球団経営について聞かれた同氏は「今日の時点では言えませんが、動いていますし、言える時が来たら言います」とだけ語っていた。

同社長は2016年にロッテの本拠地の命名権を取得し「ZOZOマリンスタジアム」と名付けており、球団保有の夢はロッテの買収劇か、ロッテにかかわらず既存の球団を買収するのか、それとも新球団を作るのか、前澤社長の動向について注目が集まっていた。ロッテは球団の身売りについて、7月の段階で完全否定していた。

プロ野球の新規参入へは、11月30日までに実行委員会とオーナー会議で承認を得ることが必須で、参入が了承されれば預かり保証金25億円、野球振興協力金4億円、加入手数料1億円の約30億円が必要となる。前澤氏の総資産は3000億円を超えると言われており、「ZOZO」の時価総額も1兆円以上で、参入資金での不安はなく、球団保有への道を探っていた。