西武松本プロ初勝利 肺炎乗り越え独特球で凡打築く

<オリックス3-9西武>◇19日◇京セラドーム大阪

お待たせしました! 西武のドラフト1位松本航投手(22)が、プロ初登板で初勝利を挙げた。オリックス9回戦(京セラドーム大阪)に先発し、5回を4安打2失点。開幕直前に「軽い肺炎」で確定していた先発ローテから外れ、戦線離脱を余儀なくされたが、ようやく復帰。球団の新人としては99年松坂以来、20年ぶりの初登板初先発でプロ1勝となった。

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勝利の瞬間をベンチで見届けた松本航が、笑顔でハイタッチの列に加わった。手渡されたウインニングボールを握りしめ、喜びをかみしめた。

「本当にうれしいです。何も考えず、森さんのミットめがけて投げることだけを意識していました」

最速155キロの即戦力右腕として、開幕ローテ入りを確実としていたが、想定外の事態に陥った。3月下旬に発熱を繰り返し「軽い肺炎」と診断。最高で40度2分まで上がった熱はやがて下がったが、肉体にダメージは残った。その間に他球団を含め新人たちが活躍。「気持ち的な部分で、ふがいなさや、悔しさを感じていました」。肉体に加え精神的にも落ち込んだが「その気持ちは忘れてはダメなもの」と切り替え、満を持して1カ月半遅れのデビューを迎えた。

15個のアウトのうち8個がゴロ。驚異の柔軟性が、決め球ツーシームの不規則な軌道を生み出す。右手人さし指が第2関節から、あらぬ方向に曲げられるほど柔らかく、脱臼したような状態になる。中指を反り返せばツメが手の甲につくほど。「(指が)開きやすいので握りやすいです」。日体大時代に習得したウイニングショットに柔らかさを生かす。「調子のいいときは抜け気味にいくイメージがあります」。指先の感覚も繊細で、スライダーと対になる球種を身に付け、投球の幅が一気に広がった。

エース菊池がメジャー移籍し、昨季最多勝の多和田もここまで1勝止まり。前日までのチーム防御率がリーグ最下位の4・71と苦しむ西武投手陣に、救世主が登場した。【鈴木正章】

その他の写真

  • オリックス対西武 2位オリックス2死一、二塁、若月を三ゴロに打ちとり雄たけびをあげる松本(撮影・上田博志)
  • オリックス対西武 幕切れで森から祝福を受ける松本(右)(撮影・渦原淳)