東北福祉大(宮城)の軟式野球部が創部初の全国連覇を狙う。18日に全日本大学軟式野球選手権が長野県で開幕。昨年の優勝を経験したスタメン7人が残り、主将の吉沢輝樹内野手(4年=作新学院)を軸に4度目の日本一に挑む。

吉沢主将のキャプテンシーが浸透してきた。中高で主将を経験し、高校3年時には夏の選手権と秋の国体を制し、全国2冠に貢献した。昨年の選手権後に主将に就任し、新チームでは誰よりも勝利にこだわった。中高では監督が球場にいることが多かったため、指示待ちだったが、「大学のキャプテンは自分がやらないとついてこない。自分が監督みたいな存在になれば、ついてきてくれる思いがあった」と意識を変えた。95年に就任し、今年で24年目の小野昌彦コーチ(47)も「僕が言わなくても先のことを考えて、先に動いてくれる。彼は主体性を持っている」と話し、主将力に関しては「24年見てきて、NO・1じゃないですか」と太鼓判を押した。

過去3度の日本一を誇るが、優勝翌年の全国出場は94年以来。吉沢は「小野さんをどうにか今年も日本一の監督にしたい」と力を込めた。エースの山口駿太投手(4年=仙台城南)は昨秋の東日本大学選手権で頭角を現し、「変なプレッシャーを感じずに、学生最後の夏を優勝で飾りたい」と全日本が全国初舞台になる。頼れる主将と急成長のエースを軸に、再び頂点に立って部史に名を残すつもりだ。【相沢孔志】