日本ハム渡辺諒内野手(24)が、3ランを含む今季7度目の3安打猛打賞と大暴れだ。

中田の犠飛で1点を先制した直後の1回1死一、三塁。スライダーに詰まりながらも、しぶとく一、二塁間を破った。「ああいう打撃でもヒットになって、気持ちが楽になった」。4試合ぶりの安打を皮切りに、3回の第2打席で右前打、4回の第3打席では11号3ランを満員御礼の左中間席へ架けた。

9月4日ロッテ戦で味わった苦い思いを、バットで払った。2-1で迎えた8回の二塁守備。1死一、三塁から、併殺を焦ってボールをつかみ損ねた。同点のタイムリーエラーで、チームは結局サヨナラ負け。後日、マウンドにいた宮西に「気にするな。思い切ってプレーしろ」と言われ、救われた。「レギュラーは波があったらダメ。波の少ない選手になりたい」。汚名返上の4打点で、チームに久々の連勝をもたらした。

オリックス戦は、2季連続の勝ち越しが決定。栗山監督は「本人も安心したと思う」と、過去のミスを取り返す活躍を見せた若武者に目を細めた。「ここからは連勝していくしかない」と渡辺。残り15試合を全力で駆け抜ける。【中島宙恵】