日大国際関係(静岡第1)が劇的な幕切れで、13年ぶり(2度目)に秋の東海を制した。中部学院大(岐阜)に1点リードされた延長10回裏1死二、三塁、代打・服部恵汰捕手(2年)が、二塁手の頭を超える逆転サヨナラ適時打。タイブレークまでもつれた激闘をものにした。

日大国際関係は、明治神宮大会(11月、神宮)出場権を懸けた東海・北陸・愛知3連盟王座決定戦(26日開幕、石川県)に出場する。

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一振りで決めた。服部は、初球の内角高め直球を強振。服部の「超えろ! 落ちろ!」との思いが通じたのか、打球は二塁手のグラブをかすめて着地した。チームを東海地区制覇に導く一打に「最高の気分ですね」と白い歯を見せた。

捕手の服部は、今春まで林健太捕手(3年)との併用が多かった。だが、持ち味の打力を生かすため、今秋リーグ戦では代打起用専門に。1打席が勝負の役割に、難しさを感じているというが、「バットを短く持って、チームに貢献するつもりでやっています」。意識通りの打撃で、大仕事をやってのけた。

この日の勝利は、先発の大石亮人投手(2年)が大きく貢献した。コースを丁寧に投げ分け、相手に的を絞らせない。同点の7回表2死三塁のピンチでは、前日20日の東海大海洋戦で満塁本塁打を放った打者から、内角直球で空振り三振を奪った。大石は「弱気でいったら打たれると思ったので、思い切り腕を振りました」と振り返った。

これで神宮へあと2勝。26日から愛知、北陸の強豪と出場権を争う。大石は「時間は少ないですが、しっかりと準備をして自分の投球をしたい」と意気込んだ。明治神宮大会への県勢初出場を目指し、決戦の地へと乗り込む。【河合萌彦】

◆東海・北陸・愛知3連名王座決定戦 東海地区大学野球連盟、北陸大学野球連盟、愛知大学野球連盟の秋季リーグ優勝校と開催地区連盟の2位校が出場。4チームによるトーナメント戦優勝チームに、明治神宮野球大会への出場権が与えられる。