ヤクルト高津臣吾監督(50)が、コーチを含めた新体制での初采配で積極走塁策を披露した。8日、秋季キャンプでは異例の練習試合を四国アイランドリーグplus選抜と行い、7-0で“初陣”を勝利で飾った。「投打も走塁も、積極的にミスを恐れないで取り組むことが目的の1つだった。反省点が見えたことはよかった」と手応えを口にした。

右手にはストップウオッチ。相手投手のクイック投球のタイムをチェックしていた。初回2死から中山が左前打を放つと、すかさず走らせた。盗塁は失敗に終わったが、その後は俊足の塩見が2度、大村が1度盗塁成功。果敢に次の塁を狙う走塁が目立ち「1点を取る、1点を追いつく、1点を防ぐ。これが来年のヤクルトの大きな課題。1歩ずつでも前進していかないと、順位は上がっていかない」と話した。

ベンチでは右側に宮出ヘッドコーチ、左側には斎藤投手コーチが立つ布陣。攻撃時には監督と宮出ヘッドが同時に一塁側、三塁側へサインを出すスタイルとなった。「ベンチでの立ち位置を含めて、作戦も確立していきたい。いろいろ理解していくことが大事」。セ・リーグ最下位からの巻き返しへ、かじを切る。【保坂恭子】