巨人原監督が、「ジャイアンツの周東」の出現を期待した。

11日のプレミア12のオーストラリア戦では、代走で出場した周東が二盗、三盗を決め、セーフティーバント(記録は野選)で同点の生還。秋季キャンプでは増田大、重信、村上、湯浅、松原ら俊足の選手がしのぎを削る中、指揮官は「十分、可能性はあるでしょう」と力を込めた。

この日の秋季練習では足のスペシャリスト育成に向け、「神の手」走塁の練習も行われた。石井野手総合コーチが指導し、ホームベースの端を手で触れる走塁練習を導入。「コリジョンもありますし、捕手が一番タッチしづらいところ、一番遠いところを」と説明。06年WBCで川崎(ソフトバンク)が、右手で本塁に触れた「神の手」の方法と意識を植え付けた。

元木ヘッドコーチは、スタートの重要性を挙げた。「大事なのはスタートだから。陸上の足が速い人が、盗塁できるかと言ったらできない。速いに越したことはないけど、やっぱりスタートの切れる選手がほしい」と話した。石井コーチが「出ただけで相手があたふたして、乱される」と解説した周東の足をヤングGから育成する。【久保賢吾】