阪神の秋季キャンプで臨時コーチを務めた山本昌氏(54)が来春は“巡回コーチ”の任務も託されそうだ。来春キャンプも臨時コーチとして招聘(しょうへい)することが内定したことを受け、矢野監督は「両方来てもらいたいと思っている」と1、2軍掛け持ちプランを披露した。

19日に打ち上げた高知・安芸キャンプで山本氏は、名古屋-高知などを9往復して指導にあたった。指揮官は「これだけ寄り添ってやってもらえたことに感謝している。『そんなん全然大丈夫だよ』って言ってくれると思うので。そこはお願いするしかないかなと思っています」と言う。沖縄・宜野座で2月キャンプを行う1軍と、高知・安芸での2軍を行き来する形で、多くの投手陣の指導を託したい考えだ。

山本氏が巡回する格好をとることで、黄金ルーキーにもレジェンドのイズムが注入される。ドラフト1位の創志学園・西純矢投手(18)ら来季1年目の選手は、高知・安芸で初のキャンプに臨む可能性がある。矢野監督は「話を聞くだけでもそうやし、プラスしかないと思う。どっちにも来てもらってやってもらいたい」と期待。貴重な時間が1、2軍で共有されることになる。