日本ハム清宮幸太郎内野手(20)が、来年2月の春季キャンプで2軍スタートする可能性が高いことが21日、分かった。10月下旬に右肘の手術を受け、この日は札幌市内の室内練習場でリハビリメニューを消化。打撃練習やスローイングなどの練習再開は、年明けになる見通し。沖縄・国頭での2軍キャンプで段階を踏みながら調整し、万全な状態で3月20日の開幕戦に備える。

  ◇    ◇    ◇ 

“清宮復活計画”への道筋が、うっすらと見えてきた。右肘関節形成術を受けてから、24日。来年2月のキャンプインは、入団3年目にして、初めて2軍で迎える可能性が出てきた。21日、札幌市内の室内練習場に現れた清宮は「メニューはそんなに(以前と)変わっていないと思います。何もしていないぶん、上半身は(体の厚みが)薄くなってきているなという感じはある」。年内はノースロー、ノーバッティングの予定。ベースランニング、捕球中心の内野ノックなど、トレーナー付き添いのもと約1時間半、リハビリメニューに汗を流した。

現実的に考えた場合、春季キャンプの2軍スタートは、前向きな選択肢となりそうだ。来年は5年ぶりに、1軍の沖縄・名護キャンプが復活する予定。2軍キャンプ地の国頭とは車で片道約40分の距離で、栗山監督は頻繁に1、2軍を入れ替えることを示唆している。さらに「1軍キャンプだと、どうしても(調整の)スピードが上がっちゃう。開幕戦で使いたい選手の場合は、逆に2軍で調整させた方がいいんじゃない?慌てさせないためにも」と、考えを明かしていた。

過去2度の春季キャンプは、いずれも米アリゾナの1軍でスタートしながらも、完走できなかった。今後、驚異的な回復を見せた場合は1軍キャンプ始動の可能性も残るが、首脳陣からは「入団してから、まだ1度も、きちんとしたキャンプというものを経験していない」と心配する声もある。慎重に状況を見極めて、適切な練習環境を整えることで、若き大砲のロケットスタートにつなげる。