「アロハ!」から「キン肉マン」までそろえてます。楽天は22日、新人11選手の新入団会見を仙台市内で行った。育成ドラフト3位のハワイ大・山崎真彰内野手(24)は今後の目標に「5TOOL PLAYER」と記し、ハワイ仕込みの英語で夢を語った。同席した石井GMの発案で各選手が希望する愛称を発表。ドラフト1位の大阪ガス・小深田大翔内野手(24)は「こぶちゃん」を希望した。

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Wow!東京出身の自称「アロハ山崎」が、突然のネーティブばりの発音で会場を驚かせた。「Hitting for average and power speed arm strongs fielding」。手にする色紙には「5TOOL PLAYER」。英語でのスピーチは「グローバルな会社なのでそっちの方がいいかな」と直前で思いついた。「ミート力、パワー、走力、肩力、守備力。5つ全てで一流と言われる選手になりたい」。金びょうぶをバックに日本語で夢を描いた。

強靱(きょうじん)なメンタルは海の向こうで培った。東京国際大野球部を14年夏に退部し、米オレゴン州のウィラメット大に留学。一度帰国し、16年8月にハワイ大に編入した。クラスメートは米国、カナダ人のみ。英語には小学生時代から触れていたが文化の違いにもとまどった。それでも「野球というスポーツは世界共通。野球を通して仲が深まりました」と白球の力で壁を払った。座右の銘は授業で習った「Openingday everyday」。開幕戦のつもりで毎日準備をしろ-。1秒も無駄にはせず「Surprise」を起こす。

「アロハ-」に負けず劣らない「unique player」ばかりだ。新人選手のあいさつが1周すると石井GMから「各選手こうやって呼んでください、というのがあると見出しにしやすい」と振られた。続けてドラフト1位の小深田へ「昆布締めグッズとか作りやすいから」と「こぶちゃん」の愛称が提案されると小深田も「呼んでいただけたらうれしい」と快諾。筋トレ好きの3位津留崎は「楽天のキン肉マン」、お尻が自慢の5位福森は「ケツ森」を希望するなど、ニックネーム合戦で個性を爆発させた。

思わず「僕は『ミキちゃん』で」と波に乗った三木監督は「チームという家族の一員として頑張ってほしい」と期待を込めた。新人11選手は会見後に本拠地楽天生命パークを訪れ、観覧車、メリーゴーラウンドに乗車。個性派?アトラクションから、「dream」あふれる「field」に思いをはせた。【桑原幹久】