熱意に応える。大リーグのパドレスを自由契約となり、来季から楽天入りする牧田和久投手が11日、本拠地の楽天生命パークでの入団会見に臨んだ。2年総額3億円で背番号は22。古巣西武、阪神、楽天の3球団からのオファーに「お話をいただいて悩んだ。今はホッとしています」と素直な心境を口にした。

“2度目の正直”に胸を打たれた。今季開幕直前。楽天からの身分照会を所属のパドレスを通じて受けた。ただ、ポスティングシステムを利用し挑んだ米2年目。「アメリカでやりたいという気持ちも強かった」と断った。「1度断っているので(楽天からは)ないかな、と思っていた。ポスティングをさせてもらった西武で、という思いはあった」。それでもシーズン終了後、再び同条件で話がきた。「マイナー生活でも変わらない評価をいただいた」。3年ぶりの日本球界復帰を、東北の地で迎えることを決断した。

マイナー時代には12時間のバス移動も経験。「みんな好きな野球を本当に楽しんでいるなと感じた。おじさんになってきたので、経験を生かして引っ張っていけたら」と生きざまを惜しみなく還元する。「プロになってからチャンピオンになったことがない。ぜひこの東北で日本一になりたい」。熱っぽく、新天地での夢を描いた。【桑原幹久】