ソフトバンク和田毅投手(38)が球界レジェンドを目指す。12日、長崎市内での自主トレを公開し、40歳までバリバリやることに意欲を燃やした。

来年2月で40歳になるが「自分はプロに入ってから40歳まで第一線で頑張るという目標でやってきた。あと1、2年はしっかりやりたい」と宣言。今自主トレで「鉄人」級の体作りに挑む。

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長崎県営野球場グラウンド、曇り空で冷え込むなか、和田の表情は晴れやかだった。今年は、学年でいえば同い年が40歳になるシーズン。来年2月で40歳になる和田に衰えはない。体幹トレーニングでもランニングでも年齢を感じない動きを見せた。

和田 プロ入りした時から、40歳までプロ野球で第一線で頑張るという目標でやってきた。あと1、2年はしっかりやりたい。

公開日のこの日は、近くの護国神社への坂道を5本ダッシュした。時折、奇声に似た声を張り上げ気合を入れて激走。38歳とは思えない元気な姿に一緒に自主トレを始めて6年目の笠谷も、自分と同じメニューをこなす38歳に「年々、元気になっている。バケモンです」と目を丸くした。

昨年、左肘手術から復活した。「1年前の自主トレでは、おそるおそるキャッチボールをしていたことを考えれば、今年は動けている」と手応えは十分だ。この日も70メートルの遠投をこなし「自主トレで1回ブルペンに入るかもしれない」というほど、肩肘ともに完全復活を実感していた。

「この年になると1年1年勝負。結果がでなければ辞めないといけない。その覚悟でやる」と引退覚悟で今季をスタートした。11日には、サッカーJ1横浜FCのFWカズ(三浦知良)が53歳シーズンの契約を結んだ。

和田 この年齢になると毎年オフに来年もまたやろうという気持ちになるのが難しくなる。その大変なことを53歳になるまで続けられるメンタルはすごい。お会いしたことはないが尊敬の念しかない。一緒に写真を取りたいくらいです。

サッカー界のレジェンドに敬意を表し「工藤監督や(元中日)山本昌さんも、長くやられた。自分もできれば長く続けたい」。ソフトバンクだけでなく、球界のレジェンド入りも目指す。【浦田由紀夫】