対外試合を自粛している八戸学院大(北東北・青森)が4日、八戸市内の同大で紅白戦を行い、今秋ドラフト候補の最速149キロ右腕・大道温貴(4年=春日部共栄)と変則左腕・中道佑哉(4年=野辺地西)の明暗がくっきり分かれた。

先発した大道は初回に本塁打を浴びるなど6失点。追い込んでからの変化球が抜けたところを痛打されたが「打者がストレートを狙って来ているのに気づけているのに修正出来なかった。初回の途中からスライダー中心に切り替えることも必要だった」と反省した。

だが、以降は完璧な内容だった。2回を連続三振でスタートすると、5回11奪三振。「配球さえ甘くなければ、三振を取りたいところで取れた」。昨春は北東北大学リーグで11季ぶりの優勝を果たして富士大(岩手)の11連覇を阻止したが、秋は屈辱の5勝5敗。「精神的には強くなれていると思う。試合がいつになっても、エースとして勝利を築き上げていかなくてはいけない」。5月30日に再延期された開幕までしっかりと調整する。

最速144キロの直球も生かしたスライダーが武器のスリークオーター中道は、3回1安打5奪三振無失点で封じた。最初の6回に安打と自身のバント処理失策で無死二、三塁のピンチを招いたが、3者連続三振。「まっすぐと変化球の使い分けが良く出来たし、コントロール良くコースに投げられた」と納得の表情だった。

正村公弘監督(56)は「大道は自信はつけているのは良いが、野球の怖さも知ってくれれば良い。中道は反省点がないくらい良かった。今年1番」と左右のエースに期待。新型コロナウイルス感染拡大の影響で実戦を積むことは難しいが、「春夏連覇」の目標に向けて、投手陣は順調だ。

【鎌田直秀】