阪神西勇輝投手(29)が30日、大阪府と兵庫県の医療機関へ4万枚の医療用マスクを寄贈することを発表した。

この日、甲子園での自主練習に参加後、オンライン取材に応じ「見ている状況でもどかしさもありましたので、そういうふうに話をいただいたので即行動に移しました」と話した。知人を通してマスクを入手出来ることを知り、すぐに動いた。マスクは5月上旬に到着予定で、昨年受賞した「若林忠志賞」の活動資金をマスク購入費の一部に充てたという。

日々ニュースなどで、新型コロナウイルスと戦う医療現場の過酷さを目の当たりにしてきた。「自分たちが出来ないことを、嫌な顔をせずにやってくださっていると思いますし、日本のために頑張ってくれていることは本当にうれしいこと。これからもコロナにかからないように、最善を尽くして頑張ってほしいなと思います」。最前線で戦う医療従事者へ、感謝の思いとともにエールを送った。

西勇は阪神に移籍1年目の昨年、継続的に社会貢献活動やファンサービスに取り組み、野球人として優れた見識を持つ選手を表彰する「若林忠志賞」を受賞。11年から日本赤十字社や日本財団子供サポートプロジェクトへの寄付を、毎年行うなどの社会貢献活動が評価された。「自分たちは目立つ職業でもありますんで、一人でも多くの方に広める意味でも、誰か1人、選手がやれば、気づきに変わると思いますので、その1人になれたらいいなと思いますし、これからも続けられる選手でありたいなと思います」と改めて強い気持ちを話した。