日本ハム清宮が、待望の今季初アーチを生み出した。

3点を追う7回1死一塁。カウント3-1からの5球目、外角攻めが続いていた中、ど真ん中に飛び込んできた147キロの直球を捉えた。右中間席に飛び込む1号2ラン。快音とともに、笑顔が戻り「いろいろな方がアドバイスをくださる。決して僕だけの力ではなかった」と謙虚に受け止めた。

今季出場8試合、21打席目での初アーチ。この日の前3打席は無安打1三振。5回、1点差に迫った2死一、二塁では遊飛に倒れるなど悔しい打席が続いてきた。「楽しくもないけど、苦しくもない。思い詰めても、しょうがなかった」と持ち前のポジティブさは健在。栗山監督には恩返しの1発になった。「計算しにくい選手ですけど使ってくださる。感謝しかないです」と感謝した。

1点を追う9回1死一、二塁。一発逆転の好機では一ゴロに倒れた。ヒーローの座は年下の野村に譲る形になったが「今日は野村の日になって、うれしかったです」と素直に喜んだ。「僕が打つときは、野村も打っている。もしかしたらな…と。もっとこういう日が増えればいいかな」。吉兆の予感漂う、若手2人が呼び込ぶ勝利になった。【田中彩友美】

▼日本ハム栗山監督(清宮に)「後輩の活躍も含め、幸太郎が頑張んなきゃいけないと思ってくれたら、それでいいので。決して活躍したとは思っていないです。ホームランバッターなので1本出たら安心するだろうし、ここから地に足を付けて必死になって野球やってほしい」