楽天辰己「先輩じゃなかったら泣かしたろうかな」

  • 楽天対ロッテ 5回裏楽天無死、右越え本塁打を放ち笑顔を見せる辰己(撮影・横山健太)

<楽天3-1ロッテ>◇3日◇楽天生命パーク

僕、打撃もいいんです! 楽天が辰己涼介外野手(23)の今季1号アーチでロッテに快勝。再び首位で並んだ。先発した則本昂大投手(29)からは昨年、何度も「守備の人」といじられ「見返したい」と奮起。金森打撃コーチとともに、本格的にスイング改良に着手した。コンパクトにした新フォームで最高の結果を出した。

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無意識に内角をうまくさばいていた。1-1の5回。辰己は先頭で打席に入ると、ロッテ石川の140キロ直球を体を回転させながらジャストミート。右中間へ勝ち越し1号ソロを運んだ。「感覚的には真ん中の球を打つような感じで打ったんですけど、映像を見たら意外とインコースだった。内角のさばき方は良くなってるのかなと思います」。金森打撃コーチと取り組む、コンパクトにバットを内側から出す改良フォームの成果が出た瞬間だった。

走攻守、すべてで一級品だからこその18年ドラフト1位。だがルーキーイヤーの昨年は右肘の状態が思わしくなかったこともあり、打撃フォームにも狂いが出た。「スイングの軌道が大きくなって、突っ込んだり。修正できずにシーズンが終わってしまった」。中堅では広大な守備範囲を誇り、走塁でも13盗塁を記録。打撃だけが不本意な成績で、先発した則本昂からは「守備の人」とよくいじられたという。

エースを見返す決勝アーチ。勝利のお立ち台に則本昂と2人で上がると「去年さんざん守備の人、守備の人って言われて結構、頭に来てたので。先輩じゃなかったらちょっと泣かしたろうかなと思ってたんですけど(笑い)、2人でヒーローになれてすごくうれしいです」と笑顔を見せた。

三木監督は、辰己の走攻守の能力を高く評価。それゆえに簡単にはほめない。「僕が辰己に求めるものは高いですから。もっともっとできると思っている」と繰り返す。辰己自身、1本の本塁打で満足しているわけではない。本塁打以外の3打席で、得点圏に走者を置いて凡退。「今日も(8回に)好調の太田が送りバントをして、2アウトにしても得点圏で僕に回してくれた。その意味をしっかり考えて、1打席1打席大事にしたい」と引き締め直した。【千葉修宏】

▽楽天島内(6回にリードを広げる今季1号) 今日から登場曲を変えて心機一転。スリラー(マイケル・ジャクソン)打法です。