阪神福留に事実上の戦力外通告 他球団移籍を模索か

  • 13年1月、阪神入団会見でタテジマのユニホームに袖を通す福留(右)

球界最年長の阪神福留孝介外野手(43)が事実上の戦力外通告を受けたことが20日、球界関係者の話で明らかになった。この日までに球団の来季戦力構想から外れたとみられる。プロ22年目を迎えた今季は出場機会が激減する中、本来の打棒を発揮できずにいる。現役続行に強い意欲を示しているとみられ、今後は他球団移籍の道を模索する可能性が高い。

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福留が今季限りでタテジマに別れを告げる。球界関係者の話を総合すると、この日までに球団の来季戦力構想から外れた模様だ。球団が方針を覆す可能性は極めて低く、20年限りの退団が決定的になった。昨季も16年間、生え抜きのスターとして活躍した鳥谷(現ロッテ)が事実上の戦力外通告を受けて退団。阪神にとっては球団の功労者が同じ形でチームを去ることになる。

球界最年長の去就は注目されていた。コロナ禍の影響から3カ月遅れの開幕となった今季は出場機会が激減。代打中心の出場が続く中、出場は43試合にとどまり、打率1割5分4厘、1本塁打、12打点と本来の姿からはほど遠い。9月には新型コロナウイルス感染予防のために設けた内規を破る人数で会食したとして制裁金を科された。現在は2軍で調整を続けている。

福留は99年、中日に入団。カブスなどメジャーで活躍した後、13年に当時指揮を執る和田監督(現TA)に請われて阪神に加わった。主力としてチームをけん引。熱狂的な虎党をプレーで沸かせてきた。16年には日米通算2000安打をマークし、17年からは2シーズン、キャプテンを務めた。豊富な経験に裏打ちされた知識と技術は、球界の誰もが認めるところ。今季も不調に陥った近本、ボーアら左打者が福留に助言を求め、すぐに結果を残すシーンがあった。

今春の沖縄キャンプでは今年の1字として「最」を掲げ、その真意を「最年長というのもあるけど、やっぱり『もっとも』という意味なので。最高の準備もしないといけない。やっぱり最後までやりたい」と明かした。今後は他球団移籍の道を模索するか、現役引退を選ぶかの2択になる。ただ、現時点で現役続行への意思は固いとみられる。まだ野球への熱い思いは冷めていない。これまでと変わらず妥協なき準備を進める。

◆福留孝介(ふくどめ・こうすけ)1977年(昭52)4月26日、鹿児島県生まれ。PL学園2年センバツ4強、3年夏8強。日本生命を経て、98年ドラフト1位で中日入団。02、06年首位打者。07年海外FA権を行使して4年契約でカブス入り。1年目の08年にファン投票で米球宴選出。13年に国内復帰し阪神入団。16年6月に日米通算2000安打。最高出塁率3度(03、05、06年)、MVP1度(06年)、ベストナイン4度、ゴールデングラブ賞5度。96年アトランタ五輪、04年アテネ五輪、06年、09年WBC出場。182センチ、90キロ。右投げ左打ち。