阪神が25日夜、都内ホテルでドラフト前日会議を開催した。東京ドームでのデーゲームで巨人に勝利した後、矢野燿大監督(51)も参加。1位有力候補には近大・佐藤輝明内野手(4年=仁川学院)が挙がっており、指名となれば競合が確実。早大・早川隆久投手(4年=木更津総合)、トヨタ自動車・栗林良吏投手(24=名城大)らもリストアップされているもようで、26日に1位指名選手、くじ引き役を最終決定する。

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前日会議を終え、矢野監督はオンライン会見で「楽しみのほうが面白いやん。(1位の最終決定は)いや、まだやろ。最後の最後まで楽しみにしてもらえれば」と言った。1位公表せず。1位候補の絞り込みも「そういう話を本当に詳しくしていないんだよね。こういう選手が1位の評価を受けるだろう、というところは(話に)挙がったけど」。約1時間半の会議では、指名候補選手の評価などが各担当スカウトから紹介されたという。

注目は佐藤への指名に踏み切るかどうか。指揮官もすでに映像でチェック済み。印象についての質問に「評判通りパワーもあるし、身体能力も高いし。スケールの大きさ、そういうものを感じる。そういう選手って、ごろごろ出てくる選手ではないんでね。そういうところで本当に魅力があるなって」と答えた。早大・早川、トヨタ自動車・栗林ら即戦力投手も1位候補にリストアップされていると思われる。

抽選役について、この日は話題に挙がらなかったという。抽選役は26日のドラフト当日に決定される。過去2年は矢野監督が抽選役を務めた。「そういう話もまだしてないですけど。どうなんですかね。まだ決めてないです。引きたいというか、当てたいよね(笑い)、俺が行くなら。違う人がいっても当ててもらいたいしさ」と語った。

昨年はシーズン最終盤に6連勝してCS進出を決めた際、赤いパンツを履いて臨んでおり、ドラフトにも“勝負の赤パンツ”で挑んだ。「俺も一応、クジ当たってないし(笑い)。当たっていたら験をうまく担いで、やらせてもらうけど。自然体やね、今年は。いつもはシーズン終わってドラフトに全てという感じやけど。(今年は)今日も試合やってきて、ドラフトが終わっても、残りの試合がある。そういうところでは今までのドラフトより自然体」と笑った。

「縁やいろんなことが絡んでくるのがドラフト。本当にいい縁があって、いいドラフトになればいいなというところ」。虎の将来を担う選手との縁を楽しみにしていた。【松井周治】